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このカタログについて
| ドキュメント名 | リニアローラウェイスーパーX (2022年11月発行) |
|---|---|
| ドキュメント種別 | 製品カタログ |
| ファイルサイズ | 26.3Mb |
| 取り扱い企業 | 日本トムソン株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
Page1
■支社
東部支社 〒108-8586 東京都港区高輪2-19-19 Tel. 03-3448-5931 Fax. 03-3449-4589
中部支社 〒454-0004 名古屋市中川区西日置2-3-5 Tel. 052-331-7261 Fax. 052-332-3783
西部支社 〒550-0013 大阪市西区新町3-11-3 Tel. 06-6532-6341 Fax. 06-6543-1797
東北支社 〒982-0031 仙台市太白区泉崎2-22-22 Tel. 022-307-1415 Fax. 022-743-5341
北関東支社 〒360-0018 熊谷市中央1-143 Tel. 048-528-5851 Fax. 048-525-8911
南関東支社 〒243-0014 厚木市旭町1-8-6 Tel. 046-228-6011 Fax. 046-228-6068
浜松支社 〒435-0028 浜松市南区飯田町335 Tel. 053-462-7111 Fax. 053-461-3041
豊田支社 〒472-0005 知立市新池3-62 Tel. 0566-82-6201 Fax. 0566-82-8181
広島支社 〒733-0003 広島市西区三篠町2-4-22 Tel. 082-237-6101 Fax. 082-237-6102
九州支社 〒812-0016 福岡市博多区博多駅南4-19-1 Tel. 092-471-7971 Fax. 092-472-0079
■海外部門
東京 〒108-8586 東京都港区高輪2-19-19 Tel. 03-3448-5850 Fax. 03-3447-7637
■営業所
長岡営業所 Tel. 0258-33-0823 Fax. 0258-35-5036
宇都宮営業所 Tel. 028-651-6633 Fax. 028-651-6744
日立営業所 Tel. 029-275-1356 Fax. 029-275-1422
西東京営業所 Tel. 042-584-6051 Fax. 042-584-6052
松本営業所 Tel. 0263-27-1422 Fax. 0263-27-0797
金沢営業所 Tel. 076-240-1115 Fax. 076-240-0059
滋賀営業所 Tel. 077-567-1655 Fax. 077-567-1701
明石営業所 Tel. 078-927-3720 Fax. 078-927-3850
熊本営業所 Tel. 096-387-7511 Fax. 096-387-7550
■海外事務所
IKO-THOMPSON(SHANGHAI)LTD(. 中国)
上海 Tel. 86-21-3250-5525 Fax. 86-21-3250-5526
北京 Tel. 86-10-6515-7681 Fax. 86-10-6515-7689
広州 Tel. 86-20-8384-0797 Fax. 86-20-8381-2863
武漢 Tel. 86-27-8556-1610 Fax. 86-27-8556-1630
深圳 Tel. 86-(755)2265-0553 Fax. 86-(755)-2298-0665
西安 Tel. 86-29-8323-5915
寧波 Tel. 86-(574)8718-9535 Fax. 86-(574)8718-9533
青島 Tel. 86-(532)8670-2246 Fax. 86-(532)8670-2242
瀋陽 Tel. 86-(24)2334-2662 Fax. 86-(24)2334-2442
IKO THOMPSON KOREA CO., LTD(. 韓国)
ソウル Tel. 82-2-6337-5851 Fax. 82-2-6337-5852
IKO THOMPSON ASIA CO., LTD(. タイ)
バンコク Tel. 66-(2)637-5115 Fax. 66-(2)637-5116
IKO INTERNATIONAL, INC(. 米国)
ニュージャージー Tel. 1-(973)402-0254 Fax. 1-(973)402-0441
イリノイ Tel. 1-(630)766-6464 Fax. 1-(630)766-6869
カリフォルニア Tel. 1-(562)941-1019 Fax. 1-(562)941-4027
サンタクララ(シリコンバレー) Tel. 1-(408)492-0240 Fax. 1-(408)492-0245
ジョージア Tel. 1-(770)418-1904 Fax. 1-(770)418-9403
テキサス Tel. 1-(972)925-0444 Fax. 1-(972)707-0385
IKO THOMPSON BEARINGS CANADA, INC(. カナダ)
トロント Tel. 1-(905)361-2872 Fax. 1-(905)361-6401
Linear
IKO THOMPSON BRAZIL SERVICE CO.,LTD(. ブラジル)
サンパウロ Tel. 55-(11) 2366-3033
NIPPON THOMPSON EUROPE B.V(. 欧州)
オランダ Tel. 31-(10)462 68 68
ドイツ デュッセルドルフ Tel. 49-(211)41 40 61 Fax. 49-(211)42 76 93
レーゲンスブルグ Tel. 49-(941)20 60 70 Fax. 49-(941)20 60 719
ノインキルヘン Tel. 49-(6821)99 98 60 Fax. 49-(6821)99 98 626 Roller Way
イギリス Tel. 44-(1908)566144
スペイン Tel. 34-(949)26 33 90 Fax. 34-(949)26 31 13
フランス Tel. 33-(1)48 16 57 39 Fax. 33-(1)48 16 57 46 Super X
リニアローラウェイスーパー X
●製品の外観・仕様などは、改良のため予告なしに
変更することがあります。●本製品を輸出する際は、
仕向国及び用途・需要者を確認いただき、客観要件
に該当する場合は、輸出許可申請等必要な手続きを
お取りください。●本カタログは正確を期して制作して
ht tps: //www.ikont .co. jp/ おりますが、誤記・脱字等に起因する損害には責任を
負いかねます。●無断転載、転用を禁止します。
CAT-3751
Page2
表紙2
Introduction
リニアローラウェイの歴史は IKOと共に
1980 1990 2000 2010 2020
高負荷容量化 メンテナンスフリー化 特殊環境への対応強化 更なる高精度への挑戦
2005年
1983年 2020年
第5世代リニアローラウェイ「MX」
初代リニアローラウェイ「 LRW」 リニアローラウェイをメンテナンスフリー化した 「液晶潤滑LRX」
国内初の2条列ころ循環式 1990年 CルーブリニアローラウェイスーパーX登場 低発じん性、低蒸発性、
直動案内機器開発 第3世代リニアローラウェイ「 LRWX」 低アウトガス特性に優れた
国内初の4条列ころ循環式 「液晶潤滑剤」を世界で初めて
直動案内機器開発 直動案内機器に使用
1995年 2015年
第4世代リニアローラウェイ「 LRX」 「非磁性LRX」
究極のローラタイプ直動案内機器 世界初となる非磁性仕様
「リニアローラウェイスーパーX」誕生 (比透磁率1.01以下)の 2016年
1986年 リニアローラウェイスーパーX MX「Master Grade」
第2世代リニアローラウェイ「 LRWH」 極限まで走行振れを抑制した
LRWのころの有効本数・長さを改良 低脈動仕様のリニアローラウェイスーパーX
4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
世界をリードする「技術開発力」で日本のモノづくりを支える ユーザーが求めていた新価値「メンテナンスフリー」も実現
IKOは、自動車やオートバイ、あるいは産業用ロボット 功。ボールタイプよりも大幅な高負荷容量化・長寿命化 他社製のローラタイプ製品がようやく市場に登場した の工数削減および負担軽減に貢献したのはもちろん、潤
などの主に回転運動を支えるニードルベアリングの商品 を実現し、直動案内機器の新たな可能性を引き出しまし 2000年代初頭、IKOはすでに次の高みを目指し、これ 滑油の使用量削減による環境負荷の低減という付加価値
化を、国内最速となる1956年に実現しました。その後、 た。さらに90年代には、リニアローラウェイの性能を までとは異なる視点からリニアウェイの課題解決を実現 も加えています。2020年には世界で初めて潤滑油の代
このニードルベアリングの開発で培ったノウハウを「産 極限まで高めたスーパー Xの開発に成功します。こう する製品開発を進めていました。当時のユーザーの大き わりに蒸発しない特性を持った新しい潤滑剤である液晶
業の母」と呼ばれる工作機械にも展開すべく、直動案内 した高性能・高付加価値の直動案内機器の開発・供給 な負担となっていたのは、定期的にリニアウェイに潤滑 潤滑剤を活用した液晶潤滑リニアローラウェイも開発す
型のベアリングであるリニアウェイの研究開発を本格化 を通じ、多くの工作機械の性能向上およびそこで製造 油を給脂しなくてはならないメンテナンス業務。IKOは、 るなど、技術開発型企業としての誇りは今なお高く持っ
させます。78年にボールタイプのリニアウェイを開発 される製品の精度アップに貢献することで、日本の「モ この業務から解放されるメンテナンスフリーシリーズ「C ています。お客様のお困りごとに寄り添いながら、リニ
すると、83年には転動体にボールではなくローラを使 ノづくり大国」としての側面を力強く支えてきたとい ルーブ」を2002年にリリースしました。以来、同シリー アウェイのさらなる高性能化への道をまっすぐ突き進
用したリニアローラウェイの開発に世界に先駆けて成 う歴史があります。 ズを IKOの主力製品に展開し、これらの製品ユーザー む。IKOの姿勢は、これからも変わることはありません。
01 02
Page3
Introduction
工作機械への高まる要求に
リニアローラウェイという最適解
CルーブリニアローラウェイスーパーX
あらゆる産業の「高度化」を加速させる
かつて工作機械などの直線運動案内部は、高精度な動き 近年、自動車部品、電子部品、精密部品などにおいては、
の実現と高負荷に耐えられるように、固定部と運動部の さらなる精度が要求されるようになり、各種工作機械の
間に潤滑油などを給脂して滑らせる「すべり案内方式」 提供精度を左右する直動案内機器においても、より一層
が一般的に多く採用されていました。しかしその後、す の高剛性、高精度、高速性などが求められるようになり
べり案内方式に負けない性能をもった「転がり案内方式」 ました。その要求に応じて開発されたのが IKOリニア
の直動案内機器である IKOリニアウェイなどが登場す ローラウェイになります。製品内部の転動体にボールで
ると、これらの直動案内機器が次第に工作機械にも普及 はなくローラを使用するリニアローラウェイは、転動体
していきました。この背景には、転がり案内方式を採用 がボールタイプのものに比べて、負荷容量、剛性、減衰
する直動案内機器の性能が向上したことに加え、工作機 性、精度、摩擦、寿命、音響などの面に優位性があり、
械のコンパクト化や組付け作業の簡素化といったニーズ これらの特性が求められるあらゆる産業領域で採用が広
にも対応できるなど、多くの要因がありました。 がっています。
03 04
Page4
Strengths
ローラタイプ直動案内機器の最高傑作
「 I K Oリニアローラウェイスーパー X」
スーパーXが
提供する
7つの
優位性
1 負荷部接触面積の向上による 線での接触により高負荷容量を実現。省
定格荷重の増加 スペース化、軽量化、長寿命化に貢献
転動体の剛性向上による
2 剛性アップによる金属加工装置などの変
加工精度の向上 位の減少で、高い加工精度を長期間維持
振動減衰性向上で
3 ワーク加工時の振動を極限まで減らすこ
加工品位アップ とで、精緻で美しい加工面を提供
小さな摩擦係数で
4 小さな力で動かせるため、駆動部品の負
追従性能が向上 担減、安定走行、省エネ化などに寄与
走行による摩耗が少なく
5 点ではなく線での接触のため摩耗が低
精度が安定 減。寸法精度の安定性アップに貢献
ローラ走行時の
6 走行面への特殊加工で微振動を極限まで
微小な脈動を低減 低減。加工面の仕上がり精度が向上
低騒音化による
7 ローラの循環構造の最適化により高周波
作業者の負担軽減 数域を抑え、低騒音化を実現
05 06
Page5
Structure
違いを生み出すのは
最適化された循環構造
IKOリニアローラウェイスーパー Xは、剛性の高いケーシングに4条列の円筒ころをバランス良く配置した無限運動型の
直動案内機器です。一般のころ軸受と同様につば案内を採用し、その案内部に円筒ころがよりなめらかに循環するための
IKO独自のノウハウを凝縮。また、左右2対の V形軌道面は接触角45度で配置されているため、上下左右からの荷重およ
びモーメントを受け止める構造となっています。メンテナンスフリーや低脈動仕様、防塵仕様、液晶潤滑剤仕様などにも
対応可能です。
側板
側面シール
グリースニップル
IKOの独自ノウハウに
より、4条列の円筒ころ
がなめらかに循環
ローラ
ローラ保持板
接触角45度のV形
軌道面があらゆる
方向からの荷重お 下面シール
よびモーメントを
受け止める
07 08
Page6
Comparison
「ローラタイプ」とボールタイプの性能比較 1
ローラタイプ(MX・LRX)とボールタイプ(MH・LWH)の「基本動定格荷重」「基本静定格荷重」を比
超 高 負 荷 容 量 較したグラフ。軌道との接触面積が大きく、負荷能力に優れた円筒ころを組み込んだローラタイプの方
が、より大きな定格荷重を得られます。
ボールタイプより1サイズ小さいサイズへの置き換えが可能
■
基本動定格荷重の比較 ローラタイプ(MX・LRX) ■ローラタイプ(MX・LRX)
■ボールタイプ( 基本静定格荷重の比較
MH・LWH) ■ボールタイプ(MH・LWH)
基 600 000 基 900 000
本 本
動 静 800 000
定 500 000 定 700 000
格 格
荷 400 000 荷 600 000
重 重
N N 500 000
300 000
400 000
200 000 300 000
200 000
100 000
100 000
0 0
10 12 15 20 25 30 35 45 55 65 85 100 10 12 15 20 25 30 35 45 55 65 85 100
大きさ 大きさ
ローラタイプ(MXG45)とボールタイプ(MHG45)の定格荷重の数値比較。
長 寿 命 負荷荷重が10000Nの場合、計算寿命はボールタイプの5倍以上という大きな違いが表れます。
ローラタイプは基本動定格荷重Cが大きく、“指数 ”の違いによって長寿命に
ローラタイプ MXG45 ボールタイプ MHG45
同サイズ
C = 124 000 N C = C:基本動定格荷重 N
95 200 N C0:基本静定格荷重 N
C0= 223 000 N C0= 114 000 N L :寿命 km
P :負荷荷重 N
【寿命計算例】 L = 50
負荷荷重 ( C )10/3 3
L = 50
P ( C
P )
10 000Nの場合
L ≒ 220 000 km L ≒ 43 000 km
ローラタイプ(MX25)とボールタイプ(MH25)の「弾性変形特性」を比較したグラフ。
超 高 剛 性 ボールタイプの鋼球に比べ荷重に対する弾性変形量が小さい円筒ころを組み込んだ
ローラタイプの方が高い剛性を実現します。
あらゆる方向に対してバランスの良い高い剛性を実現
■
弾性変形特性の比較 ローラタイプ(MX25)
■ボールタイプ(MH25) 慣性力
変 30 F=ma
位
μm 25
20
15
10
5
0
0 5 000 10 000 15 000 20 000
荷重 N
09 10
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Comparison
「ローラタイプ」とボールタイプの性能比較 2
同じサイズのローラタイプ(MX15)とボールタイプ(MH15)の下方向加振時の振動減衰曲線(片振幅)
優 れ た 振 動 特 性 の比較。ローラタイプの方が剛性が高いため繰り返し変動荷重に対する変形量が小さく、固有振動数
が高くなり、振動減衰時間は短くなります。
位置決め時間の短縮により、機械装置の動作がスピードアップ
下方向加振時の振動減衰曲線(片振幅) インパルスハンマ
加速度ピックアップ
コ
ン 250
プ ■ローラタイプ(MX15) 治具
ラ ■
イ ボールタイプ(MH15)
ア 200
ン
ス
× ベッド
150
10-9
m/N
100 X・e-2・π・f0・ζ・t X:初期振幅
f0:固有振動数
50 ζ:減衰比
t:時間
t
0
0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 振動減衰曲線
時 間 s
ローラタイプは、円筒ころの端面が保持板によって正確に案内される独自の保持方法を採用することで、
卓越した摩擦特性 円筒ころのスキューを防止し、なめらかな作動を実現しています。また、予圧や負荷を与えても摩擦抵抗
が小さいという、すべり案内方式やボールタイプに比べて優れた摩擦特性を持っているため、微小送り
に対する応答性がよく、正確な位置決めが可能です。
摩擦抵抗が小さい円筒ころにより、微小送りでも高い追従性を発揮
MXDL25・MXDG45 T3予圧の摺動抵抗 超ロングユニット MXDL25
試 料
ロングユニット MXDG45
摺 50 ■
動 MXDL25
抵 ■MXDG45 予 圧 T3予圧
抗 40
N 速 度 0.6 m/min
30 潤 滑 Cルーブ内蔵、グリースあり
20
10
0 0 100 200 300
距 離 mm
円筒ころ循環の挙動解析に基づいた最適設計により、円滑で静かな作動を実現しています。また、負
高 い 走 行 精 度 荷を受ける円筒ころの本数が多いため、走行時の微小な振れも最小限に抑制。さらに高い走行精度
の用途には、超ロングユニットが最適です。
微小な振れも最小限に抑制することで、安定した走行精度を実現
走行時の振れ量 24
0 6
50
MXDG30 T3予圧 0.12(単位 μm)
308
IKOのホームページからリニアローラウェイスーパーXのさまざまな特性を動画で視聴することができます。
11 https://www.ikont.co. jp/product/movie/ index.html#03 12
X
(片振幅)
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Product
ゼロ
リニアローラウェイの到達点── Cルーブリニアローラウェイスーパー X
MX (マスターグレード) 低脈動の頂「走行振れ 0」へ── 次世代リニアローラウェイスーパーX
「MASTER GRADE」 ZERO
さらなる高次元の品位、加工精度を求めるユーザに向け、IKOの技術・ノウハウを結集して極限まで低脈動性能を高めた MX「マスターグレード」に到達してもなお、IKOがその技術開発の歩みを緩めることはありません。目指すのは、低脈動
リニアローラウェイの到達点。Cルーブリニアローラウェイスーパー Xの低脈動仕様 MX「マスターグレード」は、ロー の行き着く先である「走行振れ0(ゼロ)」。LRXの高負荷荷重、高剛性といった強みを維持しつつ、走行振れを限りなく
ラが走行する軌道面に精密な特殊加工を施すことによって、標準の超ロングユニットの脈動を大幅に低減。高精度で高品 ゼロに近づける究極の次世代リニアローラウェイスーパー X ZEROの開発、実用化に向けた動きを加速させています。
位な加工が要求される超精密加工機などの軸案内に最適です。
特 長
1 軌道面に特殊な加工を施すことで走行時の微小な振れを抑制し、
標準の超ロングユニットに対して脈動を大幅に低減します。
2 低脈動だから、高精度で高品位な加工が要求される
超精密加工機の軸案内に最適です。
3 超ロングユニットだから、機械装置の負荷容量向上と
剛性向上に大きく貢献します。
製作対応
MXマスターグレード(低 次世代リニアローラウェイスーパー X Z E R O(コンセプトモデル)
シリーズ CルーブリニアローラウェイスーパーX 脈動仕様)は、受注生産
対応形式 MXL、MXDL、MXSL、MXNL、MXNSL 品となりますので、ご要
望の際は IKOにお問い
大きさ 20・25・30・35・45・55 合わせください。
脈動比較データ 脈動:リニアローラウェイ内部の転動体の移動に関連する走行時の振れを表します。 走行振れ比較データ
走 0.1
行 [測定方法] 走 0.03
振 行
れ テーブルを移動させた際の上下方向振れを測定。 振
0.08 れ
μm 約90% μm
低減
0.06 0.02
0.04
約50%
低減 0.01
0.02
0
MXD35 MXDG35 MXDL35 MXDL35
スタンダードユニット ロングユニット 超ロングユニット 超ロングユニット 0
(低脈動仕様)
標準の超ロングユニットに対して脈動約 50%減という最高クラスの低脈動
0.01
脈動データ MXDL35 MXDL35マスターグレード 次世代LRX
走 0.5 走0.05 -0.02
行 行
振 振0.04
れ 0.3 れ0.03
μm μm 0.02
0.1 0.01 -0.03
0 0 30 60 90 120 150 180 210 240 270
-0.1 -0.01 距 離 mm ※次世代LRXの走行振れデータはイメージです
-0.02
-0.3 -0.03 ゼロ
-0.04 LRXの高負荷荷重、高剛性は継承しつつ 、走行振れ(脈動)、走行平行度が限りなく0に
-0.5 -0.05
0 50 100 150 80 90 100 110 120
距 離 mm 距 離(mm)
走行振れ値は実測で0.0090μm(9.0nm)以下
13 14
Page9
Product
「なめらかな動き」と「メンテナンスフリー」 メンテナンスフリー Cルーブ内の潤滑油だけで、20,000km以上の無給油走行に耐久しています。さらにスライドユニット内
にグリースが封入されており、長期間にわたるメンテナンスフリーを実現します。
サステナビリティ対応でも最適な選択肢に 組み込む機械装置の寿命延長に貢献※ 1
機械装置のよりなめらかな作動をサポートするリニアローラウェイスーパー Xは、製品自体が環境 耐久試験結果 ※1 一般的な装置の寿命を想定しています。
使用条件によっては再給脂が必要になる場合があります。
負荷低減に資する機械要素部品です。加えて、IKO独自のメンテナンスフリー製品「Cルーブ」を組 リニアウェイ
LWL9 Cルーブなし( グリースなし) 4.9km潤滑切れ破損
み込むことにより、使用する潤滑油の最小化「オイルミニマム」も実現します。 Cルーブ内蔵 高速240m/min グリースなし 86,000km走行異常なし
Cルーブリニアウェイ
ML9 Cルーブ内蔵 高加減速26G グリースなし 46,000km走行異常なし
Cルーブリニアローラウェイ Cルーブの構造 Cルーブ内蔵 負荷0.09C グリースなし 89,000km走行異常なし
Cルーブリニアウェイ
ME25 Cルーブ内蔵 負荷0.1C グリースなし 71,000km走行異常なし
潤滑油は、トラックレールではなく、直接転動体に供給
アクアブルーの側板が されます。スライドユニットの転動体循環路に内蔵され Cルーブリニアローラウェイ
MXG45 Cルーブ内蔵 負荷0.1C グリースなし 56,000km走行異常なし
メンテナンスフリーの目印です。 たキャピラリー潤滑体に転動体が接触したとき、転動 0 20 000km 40 000 60 000 80 000 100 000
体表面に潤滑油が供給され、転動体の循環により負荷 走行距離 km
域に運ばれます。その結果、負荷域では常に最適な油
量が確保され、長期間潤滑性能を維持します。
エ コロジ ー Cルーブ内の潤滑油は、転がり案内部の潤滑性能を維持するのに必要な量だけが供給される仕組み
です。長期間の走行でも潤滑油の消費量を抑えながら潤滑性能を維持します。
キャピラリー潤滑体の表面は、常に潤滑油で覆われて 潤滑油の使用が適正量に抑えられるエコロジー仕様
います。キャピラリー潤滑体の表面に転動体が接触す 油分供給試験結果
ると、表面張力により潤滑油が途切れることなく転動
体表面に供給される仕組みです。転動体が接触するキ 潤100
滑 グリース封入なし
油 80 負荷荷重なし
ャピラリー潤滑体の表面には、他の部分から常に新し 供 ■ML9
い潤滑油が供給されます。 給
量 60 ■ML12
■ML15
wt% 40
20
0
0 20 000km 40 000 60 000 80 000 100 000
走行距離 km
コン パクト 潤滑部品Cルーブは外付けではなく内蔵されるため、スライドユニットが長くなるようなことはありませ
ん。取付けスペースやストロークの長さの制約を受けず、従来品からの置き換えも容易です。
機械装置の省スペース化を可能にするコンパクトデザイン
外付け潤滑部品
従来形潤滑部品を使用した
リニアウェイ
ス ム ー ス Cルーブは、トラックレールに接触するタイプの潤滑部品とは異なり、すべり抵抗が発生しません。駆
動力への追従性が高く、精度向上や摩擦損失の低減による省エネ化に貢献します。
軽くてなめらかな作動による省エネ化に貢献
摺動抵抗試験結果
摺 3.0 ML9標準与圧
動
抵
抗 2.0
N
1.0
0
0 50 100 150
移動距離 mm
15 16
Page10
Product
液晶潤滑剤を使った世界初の製品 負荷耐久性 常温大気中での耐久性は、ふっ素系グリースの40倍超。高温環境化においても、各種グリースに対し
て2~ 6倍の耐久性を実現します。
液晶潤滑リニアローラウェイ 常温下での長期負荷耐久性はふっ素系グリースの 40倍超
液晶潤滑リニアローラウェイは、液晶テレビなどで知られる「液晶」を潤滑剤とした液晶潤滑剤を世界で初めて IKOが直 負荷耐久性(常温) 負荷耐久性(高温)
動案内機器に活用した製品です。液晶潤滑剤は、基油と増ちょう剤で構成されるグリースとは全く異なり、液晶化合物の 形番:LWL9…B 形番:LRXD20SL 形番:LWLF18…B 速度:1m/s 温度:120℃
試験条件①
みで構成され、その集合体同士が潤滑状態を形成します。従来のグリースの基油は分子がバラバラで、金属表面への密着 速度:1m/s 負荷:181N 試験条件① 試験条件
速度:1m/s 負荷:1150N 負荷:114N 評価:潤滑不良に至るまでの走行距離
性や蒸発性に課題がありました。その点液晶潤滑剤は、分子の集合体が形成されることで、金属表面への密着性が向上。
蒸発についても極限まで抑えられます。この特性を生かした液晶潤滑リニアローラウェイは、転がり接触状態の高面圧下 走行中 走行中 液晶潤滑剤 4 136
液晶潤滑剤
でも、優れた潤滑性能を発揮します。 35 000 4 000 ふっ素系
グリース 683
MAC系真空用 1 327 全て潤滑不良にて終了
ふっ素系 グリース
グリース 495 234
液晶潤滑剤の構造 リチウム石けん基
グリース 1 730
0 10 000 20 000 30 000 40 000 0 1 000 2 000 3 000 4 000 5 000 0 1 2 3 4 5
液晶分子 走行距離 km 走行距離 km 走行距離 km
液晶分子が同じ方向を
向いて集合体を形成
発塵・アウトガス特性 発塵量は、リチウム石けん基グリースの1/10未満。また、高真空環境におけるアウトガスは、高温域で
滑りあう も優れた特性を示します。
潤滑油と同じ構造の
炭化水素の鎖 クリーン環境下に適した発塵・アウトガス特性を発揮
強い分子間力により 発塵特性 アウトガス特性
分子の離脱(蒸発)が
起こりにくい 形番:LWL9・・・B/N 負荷:80N 速度:1m/s
試験条件 測定条件 真空度:10-5Pa 状態:液晶潤滑剤のみ
金属表面 評価時間:45hr 計測粒径:0.5μm以上
グリースの 液晶潤滑剤の イ1.E-02
分子状態 分子状態 液晶潤滑剤 オ
ン 100℃ 200℃
低発塵 強1.E-04
グリース 度
CG2 A 1.E-06
MAC系真空用
グリース
1.E-08
リチウム石けん基
グリース
1.E-10
0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 0 20 40 60 80 100120140160180200 0 20 40 60 80 100120140160180200
発塵量比 質量 M/e
転がり・蒸発特性 転がり抵抗は、ふっ素系グリースやリチウム石けん基グリースと比べ低くなります。また100℃の高温
下でも重量減少はゼロと、蒸発による損失がありません。
潤滑剤が蒸発せず、よりなめらかな作動を長期間維持
転がり抵抗 蒸発特性
試験条件 形番:LRXSG20 試験条件 雰囲気:大気中 温度:100℃ 時間:770時間
転 60
が 潤滑剤
り [動粘度]
50 液晶潤滑剤 100
抵
抗 ふっ素系グリース
40 [220mm2/s] ふっ素系
N 100
30 リチウム石けん グリース
基グリース
[220mm2/s] MAC系真空用
20 92.3
低発塵グリース グリース
10 [103mm2/s]
リチウム石けん基
液晶潤滑剤 グリース 85.2
0
液晶潤滑リニアローラウェイは、個別受注生産になります。ご要望の際は、IKOにお問い合わせください。 0 100 200 300 400 500 70 80 90 100
速度 mm/s 重量残存率 %
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Product
過酷な環境でも優位性を維持
優れた防じん性能をもつ Cワイパー付き仕様
金属粉が飛散するような過酷な環境下でこそ、リニアローラウェイスーパー Xの優位性が発揮されます。
防じん仕様の Cワイパー付き特別仕様 /RCを選択すれば、異物混入を最小限にとどめる優れた防じん効
果を発揮。リニアローラウェイスーパー Xの性能の維持が期待できます。また、この防じん性能により、
微細な異物混入も許されないクリーン環境下での使用にも適しています。
Cワイパー / RC
側面シールの外側にCワイパーを取り付けることで、金属粉が
飛散するような過酷な環境でも長期間にわたって使用すること
が可能です。Cワイパー付き特別仕様/ RCなら、側面シール、
内面シール(/ UR)、スクレーパ(/ Z)が標準装着。内面シー
ルのみを希望といったニーズにも対応します。
異物環境下における耐久試験
試験条件
試 料 MX35 T3予圧/トラックレールの取付穴用埋栓・Cワイパー 付き
最高速度 18 m/min
ストローク長さ 500 mm
微細な金属粉
異 物 粒 径 125 μm以下
硬 さ 40~ 50HRC
散布量 1 g/hr (総散布量:1 kg)
1,000km走行後 1,000km走行後
スライドユニット内への異物侵入はごくわずか 軌道への異物侵入はほとんど認められず
19 20
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example
高度で豊かな社会を支える
IKO製品の提供価値
IKO製品がいかに機械装置メーカーとそのユーザーの課題を解消し、高度で豊かな社会の実現に貢献するのでしょうか。
「工作機械」と「ホームドア」に採用された2つの事例を紹介します。
事例 事例
1 採用製品:Cルーブリニアローラウェイスーパー Xシリーズ 2 採用製品:Cルーブリニアローラウェイスーパー Xシリーズ
工作機械(マシニングセンタ) ホームドア(可動式ホームドア柵)
金属などの材料を基に、機械要素部品を高精度かつ高効率に加工・製造する機械。 線路への落下や列車との接触を防止するための安全柵。1日の平均利用者数10万人以上の
すべての機械やその部品は工作機械によって造られることから、「マザーマシン」とも呼ばれる。 駅では原則設置という方針を国が示した2016年以降、急速に普及が進んでいる。
CルーブリニアローラウェイスーパーX
CルーブリニアローラウェイスーパーX
採用経緯 走行精度、加工品位の向上と、機械装置のコンパクト化に貢献 採用経緯 「安全」を担保する製品の優位性と、先方要望へのきめ細やかな対応
工作機械は、加工精度と速度に加え、その価値を長期間 タイプにすれば、メンテナンスフリー性能を付加するこ 駅のホームに設置されているホームドアは、到着した列 ーラウェイスーパー Xと他社製品との熾烈な競争とな
維持できる強度、メンテナンスフリー性能などが求めら とも可能で、走行振れを極限まで抑えた「マスターグレ 車のドアに合わせて開閉することで、乗降時の乗客の安 りました。結果的に、Cルーブによるメンテナンスフリ
れますが、近年、これらに加えて機械装置のコンパクト ード」という選択肢もあります。実際、試作機を使った 全を守るものです。あらゆる事故を未然に防ぐため、支 ー、あらゆる無駄の削減を徹底追求した IKO独自の互
化に対するニーズも高まっています。当該ユーザーもこ ユーザー側での実機評価において、他社製品と比べたリ 障物有無の検知機能や、こじ開け防止機能といった各種 換性システムフリーコンビネーション(フリコン)仕様
れらの性能を満たすため、装置の重要部品である直動案 ニアローラウェイスーパー Xの優位性が確認され、X 安全システムも装備されています。このホームドアにと で管理工数を削減できることなどが決め手となり、リニ
内機器には「小型でありながら負荷容量が大きく、かつ 軸 Y軸 Z軸すべてへの採用が決まりました。機械装置 って最も大切な「安全面」を確保するため、直動案内機 アローラウェイスーパー Xが採用されることになりま
走行精度に優れている製品」を求め、まずはローラタイ が持つメカニズムとリニアローラウェイスーパー Xの 器には扉の自重によるモーメントはもちろん、列車通過 した。また、防錆対策としてケーシングとレールへの黒
プの直動案内機器に興味を持たれました。ローラタイプ 融合により、機械振動の抑制につながり、優れた加工品 時の風圧や乗客がぶつかった際の衝撃荷重などにも耐え 色クロム皮膜処理を提案したほか、採用実績や各種試験
の中でもリニアローラウェイスーパー Xであれば、高 位を実現。また、これまでの常識からは考えられないほ られる高負荷容量と高剛性が求められました。その上、 データの提供、潤滑不足による損傷事例の紹介、強度・
負荷容量、高剛性、走行振れの小ささ、振動減衰性など どの機械装置の省スペース化に貢献し、大幅なフロアス ゲート内部に収納できるコンパクトさも必要です。こう 寿命計算などへの迅速な対応といった IKOならではの
に大きな優位性があります。しかも Cルーブ仕様の MX ペースを確保できるようになったと喜ばれています。 した点が争点となり、採用においては IKOのリニアロ 細やかなサポート面も高い評価を受けました。
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表紙3
I K Oテクニカルサービスサイトの紹介 h t t p s : / / w w w . i k o n t . c o . j p /
『IKOテクニカルサービスサイト』は、IKOホー
ムページよりご利用いただけます。リニアウェ
イ・リニアローラウェイを選定するための各種
ツールなどを配信していますので、製品を選定
する一助としてご活用ください。その他にもニ
ードルシリーズ・直動シリーズ・メカトロシリ
ーズのCADデー タや製品カタログのダウンロ
ードもご利用いただけます。お客様の設計効率
の向上にお役立てくださ い。
1 . 技術計算 3 . C A D データのダウンロード
リニアウェイ・リニアローラウェイの荷重・寿命の計算では、使用 条 2次元 CADデータ(DXFファイル)
件を入力することで、荷重計算を行い、定格寿命を算出します。ま 簡易図と詳細図の2種類があります。簡易図は、 外見線のみ記述し
た、モータトルクの計算では運転に必要なモータトルク、リニア モー てあり、詳細図は、細部の詳細線 も記述してあります。図面は正面図・
タテーブルの実効推力の計算では運転時の実効推力を算出し、各計 側面図・平面図 の3図面で構成されています。尺度は原寸(1:1) と
算結果のPDF出力や履歴保存も可能です。 なっており、寸法線は記載していません。
3次元 CADデータ
機械部品CADライブラリ「PART community」ヘリンクしています。
レール長さやオプション内容を詳細に入力することで、仕様にあった
2D/3Dの CADデータを無料でご利用いただけます。
4 .カタログ及び取扱説明書のダウンロード
2 . 呼び番号の選定
ニードルシリーズ、直動シリーズ、メカトロシリーズの各製品カタログや精密位置決めテーブル・各種電装装置の取扱説明書のPDFファイル、
リニアウェイ・リニアローラウェイの形式記号、寸法、部品記号、 材 精密位置決めテーブルのサポートソフトがダウンロードできます。カタログの冊子をご希望の場合は、お手数ですが IKOホームページからお
料記号、予圧記号、等級記号、互換性記号、補助記号といった仕 様 申し込みになるか、最寄りの支社・営業所までご連絡ください。
を選定し、ご注文いただく呼び番号が簡単に選定できます。また、選
定した製品のCADデータを閲覧したり、荷重計算ができ、 選定結果 5 . バーチャルショールームへのアクセス
のPDF出力や履歴保存も可能です。
IKOバーチャルショールームでは、セミナーの視聴や最新の技術情報
を確認することができます。ぜひ、ご活用ください。
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