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産業用カメラを使用するに当たり、様々なレンズ知識をご紹介
Sマウントとは、主にボードカメラなどで用いられる小形のレンズマウントです。
Sマウントレンズのメリットは、一般的にCマウントレンズより小形、焦点距離のバリエーションが多い、特に魚眼や短焦点が充実している、比較的低価格である、などが挙げられます。
本資料では、SマウントレンズをCマウントカメラに取り付ける際に使用できるマウント変換アダプタ「SCAR」について解説しています。
このカタログについて
ドキュメント名 | S-Cマウント変換アダプターSCARを用いたSマウントソリューションの提案 |
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ドキュメント種別 | ホワイトペーパー |
ファイルサイズ | 1.6Mb |
登録カテゴリ | |
取り扱い企業 | 東芝テリー株式会社 (この企業の取り扱いカタログ一覧) |
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このカタログの内容
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Sマウントソリューションの提案
S-Cマウント変換アダプターSCARを用いた
Sマウントソリューションの提案
東芝テリー株式会社
2020.05.28
4000-0354-2005 © 2020 Toshiba Teli Corporation
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Contents
Contents
01 はじめに
02 SCARの概要
03 ソリューション 1: 360°魚眼カメラ
04 ソリューション 2: 位置決め用カメラ
05 ソリューション 3: AI・IoT用カメラ
06 対応可能レンズ
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はじめに
01
はじめに
Sマウント,Sマウントレンズについて解説します
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はじめに
はじめに
Sマウント,Sマウントレンズについて
1 Sマウントとは 2 Sマウントレンズ 3 Sマウントレンズ
のメリット のデメリット
• 主にボードカメラなどで用 • 一般的に,Cマウントレン • ボードカメラ用は固定焦
いられる小形のレンズマウ ズより小形である。 点,固定絞りが多い。
ントである。 • 焦点距離のバリエーション • 開放F値が暗いものが多
• 取付けねじ: M12×0.5 が多い。特に魚眼や短焦 い。(F2~F2.8程度)
• フランジ面を持たないため, 点が充実している。 • Cマウントに比べ,光学性
フランジバックが規定されて • 比較的低価格である。 能的に不利。
いない。 • フランジ面が無い。
• JIIA LE-005として規格化 • メカ的なストッパーが無く,レン
されている。 ズがセンサーに当たる惧れがあ
る。
• ボードカメラ用レンズには類似 SCARにより • フォーカス設定後のレンズ固定
のものが幾つかあるが,ねじ 容易に固定 方法を考慮する必要がある。
ピッチの細かいものを採用した。 可能 (止めねじ,接着剤など)
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SCARの概要
02
SCARの概要
S-Cマウント変換アダプター SCAR
について解説します
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SCARの用途・構成
SCARの用途・構成
SCARを使うことで,Cマウントカメラの用途が拡がる
FA・MV用途 監視・セキュリティー用途
• レンズ自体が小形のSマウントレンズにより,Cマ • FA・MVカメラを用いた監視・セキュリティー用途
ウントレンズより小形のシステム構築が可能。 への展開(FA・監視融合ソリューション)。
より近いWD 魚眼レンズを用いた
FA360°システムへの展開
より狭い設置場所
超広角・魚眼レンズによる特殊効果
小形 超広角・魚眼
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SCARの用途・構成
SCARの用途・構成
SCARの構成
S-Cマウント変換アダプター(SCAR) Sマウントレンズ
横からの止めねじや接着剤無しで (例: E1222KRY)
レンズを固定可能
★登録意匠第1642948号
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ソリューション 1: 360°魚眼カメラ
03
ソリューション 1: 360°魚眼カメラ
Sマウントレンズを使用した
ソリューションについて提案します
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360°魚眼カメラ
360°魚眼カメラ
魚眼レンズはSマウントレンズが有利
Sマウントレンズを使用することで,小形,低コストのカメラ部が構成可能
360°魚眼カメラ ・ 35 mm SLRやCマウント用に魚眼レンズが市販
されているが,方式が様々,且つ比較的高価
・ 画角が180°以上の魚眼レンズを用いることで, ・ Sマウントレンズでは,CBC社よりIMMERVISION
光軸を中心とした全周撮影(360°撮影)が 技術に対応したものが市販されている
可能
・ 全周画像を展開して見るソフトウェアとして,
IMMERVISIONの画像処理技術が有名 小形,IMMERVISION対応の
・ SマウントレンズもIMMERVISION対応のもの Sマウントレンズが有利である
が入手可能
CBC社製レンズ(pp. 17-18参照)
・ L1028KRW (1/2.5型)
・ E1222KRY / E122KF3RY (1/1.7型)
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ソリューション 2: 位置決め用カメラ
04
ソリューション 2: 位置決め用カメラ
Sマウントレンズを使用した
ソリューションについて提案します
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位置決め用カメラ
位置決め用カメラ
位置決め用カメラでは,あまりレンズ解像力を問わない
Sマウントレンズを使用することで,小形,低コストのカメラ部が構成可能
位置決め・アライメント マーク ・ 高解像力のレンズは,レンズ構成枚数が多いため
大形化,高コスト化
画像処理しやすいよう,単純・明瞭な形状 ・ 位置決めマークは比較的,レンズの解像力を
要しない形状(低い空間周波数でも判別可能)
(マーク例) 小形,安価なSマウントレンズでも十分である
低解像力で可 高解像力が必要
(低い空間周波数) (高い空間周波数)
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ソリューション 3: AI・IoT用カメラ
05
ソリューション 3: AI・IoT用カメラ
Sマウントレンズを使用した
ソリューションについて提案します
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AI用カメラ
AI用カメラ
AI用カメラでは,高精細画質を問わない
Sマウントレンズを使用することで,小形,低コストのカメラ部が構成可能
画像認識・解析AIの用途(一例) ・ Sマウントレンズは主に固定絞り,且つローコスト
仕様のため,高精細画質には向かない
・ 食品工場での検品 ・ AIでは特徴点の重み付けで判断するため,特に
・ 工業製品の検査 高画質である必要は無い
・ 医療診断用パターン解析
・ 伝票画像から会計システムへの自動入力
・ 画像の自動分類,識別,類似性判断 小形,安価なSマウントレンズでも十分である
・ 監視システムでの不審者・異常行動発見
・ 顔認証
・ 感情解析
・ 文字読み取り,OCR
・ 視線追跡(アイ・トラッキング)
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位置決め用カメラ
位置決め用カメラ
IoT用カメラでは,小形が有利
Sマウントレンズを使用することで,小形,低コストのカメラ部が構成可能
IoTカメラ ・ 設置場所や割安感,簡便性が求められる。
・ 狭隘部への設置
・ 様々な物の状態をデータ化し知るためのカメラ ・ 低コスト
・ 明るさ ・ 操作性
・ 人体検知
・ 物体検知
・ 異物検知 小形,安価なSマウントレンズでも十分である
・ 色識別
・ 位置,変位量検知
・ アナログ表示をデジタル化するもの
・ 計器(メーター)
・ 位置,有り無し
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対応可能レンズ
06
対応可能レンズ
BUカメラに対応した
Sマウントレンズを紹介します
本提案では
CBC株式会社様のご協力を戴いております
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光学ガラス無しカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
光学ガラス無しカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
CBC社製メガピクセル対応固定焦点ボードレンズ(1/2”固定絞り)
Model No. Focal Length F/#
H0320KP 3 mm 2.0
H0624KP 6 mm 2.4 H0320KP H0624KP H0924KP
H0924KP 9 mm 2.4
H1620KP 16 mm 2.0
H2520KP 25 mm 2.0
H1620KP H2520KP
【ご注意】 上記レンズをご使用の際は在庫の確認をお願いいたします © 2020 Toshiba Teli Corporation 16
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光学ガラス無しカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
光学ガラス無しカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
CBC社製メガピクセル対応ボードレンズ(360°対応魚眼レンズ)
Model No. Focal
Length F/# Img Sz
L1028KRW 1.05 mm 2.8 1/2.5型
E1222KRY 1.2 mm 2.2 1/1.7型
H1328KP(※) 1.3 mm 2.8 1/2型
E1628KRY 1.65 mm 2.8 1/1.7型
立体射影のE1222KRYのほうが,等距離射影の
(※)H1328KPは受注生産品です E1628KRYより,周辺部が大きく映るため,
【ご注意】上記レンズをご使用の際は在庫の確認をお願いいたします マシンビジョン用途では都合がよい。
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光学ガラス無しカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
光学ガラス無しカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
赤外線カットフィルター(IRCF)付き魚眼レンズ
IRCFを追加した360°対応魚眼レンズとしてE1222KF3RYがあり,光学ガラス無
しカメラで使用できることを確認している。
Model No. Focal
Length F/# Img Sz
E1222KF3RY 1.2 mm 2.2 1/1.7型
CBC社の魚眼レンズでIRCF付き標準品は上記機種のみ
メカニカルバックが2.4 mmしかないので,使用するカメラ
で機械的干渉が無いかの確認が必要である。
【ご注意】上記レンズをご使用の際は在庫の確認をお願いいたします
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光学ガラス付きカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
光学ガラス付きカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
CBC社製メガピクセル対応固定焦点ボードレンズ(1/2”固定絞り)
Model No. Focal Length F/#
H0320KP 3 mm 2.0
H0624KP 6 mm 2.4
H0320KP H0624KP H0924KP
H0924KP 9 mm 2.4
H1620KP 16 mm 2.0
H2520KP 25 mm 2.0
H0320KPは鏡筒と光学ガラスが当たるため,使用不可。 H1620KP H2520KP
【ご注意】上記レンズをご使用の際は在庫の確認をお願いいたします © 2020 Toshiba Teli Corporation 19
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光学ガラス付きカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
光学ガラス付きカメラでの使用可能レンズ(BUシリーズ使用時)
CBC社製メガピクセル対応ボードレンズ(360°対応魚眼レンズ)
Model No. Focal
Length F/# Img Sz
光学ガラス
L1028KRW 1.05 mm 2.8 1/2.5型
鏡筒と光学ガラスが当たる
E1222KRY 1.2 mm 2.2 1/1.7型
鏡筒と光学ガラスが当たる
H1328KP 1.3 mm 2.8 1/2型
鏡筒と光学ガラスが当たる
E1628KRY 1.65 mm 2.8 1/1.7型
鏡筒と光学ガラスが当たる
社製 °対応魚眼レンズは全て使用不可。 バックフォーカス,及びメカニカルバックが短いため,
CBC 360 光学ガラス部に当たるため使用できない。
© 2020 Toshiba Teli Corporation 20