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ポリエチレン

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ポリエチレン(米: polyethylene、英: polyethene)、略称PEは、エチレンが重合した構造を持つ高分子である。最も単純な構造をもつ高分子であり、容器や包装用フィルムをはじめ、様々な用途に利用されている。基本的にはメチレン(-CH2-)のくり返しのみで構成されているが、重合法によって平均分子量や分枝数、結晶性に違いが生じ、密度や熱特性、機械特性などもそれに応じて異なる。一般に酸やアルカリに安定。低分子量のものは炭化水素系溶剤に膨潤するが、高分子量のものは耐薬性に非常に優れる。濡れ性は低い。絶縁性が高く、静電気を帯びやすい。

定義

JIS K 6748によると、ポリエチレンはエチレンの単独重合体、エチレンと5mol%以下のα-オレフィレン単量体との共重合体、およびエチレンと官能基に炭素、酸素、および水素原子だけを持つ1mol%以下の非オレフィン単量体との共重合体と定義されている。(-JIA K 6748)

分類

ポリエチレンの分類は密度による分類と、製造方法による分類の2種類がある。組成上は同じポリエチレンであっても、構造によって性質が大きく異なるため、実用上、密度や分子量によって数種類に分類されている。リサイクル識別表示マーク(SPIコード)は高密度ポリエチレンが 2、低密度ポリエチレンが 4 と定められている。高密度ポリエチレン (HDPE, High Density Polyethylene)
比重 0.92 - 0.96、荷重たわみ温度 130 ℃ 以下。
低密度ポリエチレン (LDPE, Low Density Polyethylene)
比重 0.91 - 0.92、荷重たわみ温度 100 ℃ 以下。
超低密度ポリエチレン (VLDPE, Very Low Density Polyethylene / ULDPE, Ultra Low Density Polyethylene)
比重 < 0.9。
直鎖状低密度ポリエチレン (LLDPE, Linear Low density Polyethylene)
比重 < 0.94。
超高分子量ポリエチレン (UHMW-PE, ultra high molecular weight-polyethylene)
一般に分子量150万以上。
そのほか、ポリエチレンを部分構造として持つコポリマーも多く開発されている。代表的なものとして、酢酸ビニルとの共重合体であるエチレン酢酸ビニルコポリマー (EVA、Ethylene vinyl acetate copolymer) がある。