平ワッシャー(英: plain washer)、規格:JIS B 1256。平らな円盤状のもの。ねじに対して通し穴が大きい場合や軟質材料など、軸力に対して十分な座面が得られない場合に用いられる。被締結物に対し強度が大きく違うと座面陥没の発生する恐れがあるため、座面強度と軸力を考慮して選定する必要がある。
ばね座金
スプリングワッシャー(英: spring washer)、規格:JIS B 1251。平座金の一部を切断し、切り口をねじることによりばね作用を持たせたもの。右ねじに対して緩み止め効果を発揮するために、切り口を手前にしたときに右側が上になるようにねじられており、上からボルトを差し、スプリングワッシャー、被固定物、ナットの順で締める。振動部における緩み防止効果は限定的であり、ばね座金を使用するとより小さい力で緩んでしまう可能性が三次元有限要素法解析により示されている。すなわち、ばね座金は万能ではなく適切な条件下で使用すべきである。ばね座金の角部がナット座面に食い込み引っかかるような効果により緩みにくさを得ていることが示唆されているが、この角部を中心とした回転により小さい力で緩んでしまうことも同時に示唆されている。
皿ばね座金
規格:JIS B 1252。皿ばねの形状をした座金。ばね座金に比較してばね定数が高いため、高力ボルトに対して用いられる。
歯付き座金
菊座金、規格:JIS B 1255。座金の外側あるいは内側が菊の花びらのように多数の歯があり、その先端はねじられている。ボルト・ナットを締め付ける際にねじられた部分がつぶされることによって過大な軸力を防ぐ。このため歯の部分を完全につぶしてはならない。歯付き座金には以下の種類がある。内歯形外歯形皿形内外歯形
転がり軸受用座金
規格:JIS B 1554。ベアリングナットとともに用いられ内側には一枚の歯、外側には多数の歯がある。内側の歯を軸に切った溝に嵌め、外側の歯のうちいずれかをベアリングナット外周にある溝に対して折り込み、緩みを防止する。
球面座金
規格:JIS B 5213。座面の片側が凸と凹の球面になったものが一対で用いられる。任意の角度で締め付けることができる。