アメリカ合衆国の特許(Patent Number 182,389) によると、エアブラシに関する最初の特許は1876年にマサチューセッツ州のニュートンに住むフランシス・エドガー・スタンレー(en)によって取得された。彼は彼の双子の兄弟と共にイーストマンコダックの写真乾板やスタンレー・スチーマーなどの自動車の生産で知られている。この特許で作られたエアブラシがどういう形状だったのかはよく分かっていない。
噴射口をもつ本体(ハンドピース)に、塗料を入れる「塗料カップ」とエアコンプレッサーからエアを導入するホースを接続して使用する。ボンベを使用する場合はハンドピースに直接接続することもできる。塗料カップの取り付け形式には本体上部(特に呼称はないが便宜上上つきカップと呼ぶ)、本体側面につくサイドカップ、および、本体下部につくボトル式がある。塗料の供給方式としては重力式(上つきカップ、サイドカップ)と吸い上げ式(ボトル式およびサイドカップ)がある。また、カップは固定式のものと交換式のものがあり、交換式の目的としては容量の異なるカップを使い分ける、洗浄や色替えをボトル交換によって行う、などがある。塗料の流量は、ノズルを塞いでいるニードル(針)弁の前後動により、ノズルとニードルの隙間の調整することで行う。ノズルから出る塗料は、その外側にあるエアキャップを通ってきたエアと混ざり合い霧状となって吹き出される。吹き付けパターンの大きさ(面積)はエアブラシと吹き付け対象物の距離によって変わり、ノズル口径によってもその大きさは異なる。利用の多いノズル口径 0.3 mm では丸形のパターンで、サイズは 30 mm 程度である。太い線や面を塗る場合はエアブラシを対象から離し、細い線で細部を描き込むような場合は数ミリ程度にまで近づける。この際、適切な量を塗布するためにニードルのコントロールが不可欠であり、エアブラシを移動させる速度とも深く関係する。また、エアブラシ先端のニードルキャップと呼ぶニードルの先端を保護する部品の有無で霧の状態が変わることを利用したり、エア圧とエア流量を下げて粗い粒子を作りテクスチャ(スパッタリングのような粒子感が出る)として利用することもある。ハンドピースの機構は3種類に大別される。