様々なキー配列がある。現在の日本では、JISキーボード(「半角/全角キー」「無変換キー」「変換キー(前候補、次候補)」「カタカナ/ひらがなキー」などの漢字変換用キーが配置されているもの)が主に使われている。以前はさまざまな日本語入力システムが開発され、親指シフトキーボードなども用いられた。ヨーロッパでは、各言語ごとに、それぞれの配列がある。ヨーロッパでは《アクセント記号つきのアルファベット》が入力できなければならない。スペイン語、フランス語、ドイツ語など各言語ごとに配列が異なる。ひとつの言語でも、複数の配列が並立していて、地域ごとに傾向が異なっていたり、個人の好みで選択されていることはある。たとえばスペイン語のキー配列では、スペインでは「QWERTY en España」が使われ、ラテンアメリカ(アメリカ大陸側のスペイン語圏)では「QWERTY en Hispanoamérica」が使われている。同様に各言語で複数の方式が存在している。フランス語圏に関しては、フランスではフランス語を入力しやすいAZERTY配列(英語圏で主流のQWERTY系のものとは根本的に配列が異なるもの)が使われ、カナダ国内のフランス語圏では、英語寄りのQWERTY配列にアクセント記号つきのフランス語アルファベットを含んだものも使われる。英語圏の中でも、アメリカで用いられる《US配列》とイギリスで用いられる《UK配列》がある。英語用のキーボードは《英語のアルファベット》だけで済むので、ヨーロッパ用のような《アクセント記号つきのアルファベット》が含まれない。アメリカ合衆国では主にUS配列(米国配列)のキーボードが使われている。(米国配列では、アットマーク、コロン、引用符等、括弧 などの位置がJISキーボードとは一部異なる。)ちなみにUS配列やUK配列でも、日本語の入力は一応可能である(ただし「全角/半角キー」「カタカナ/ひらがなキー」「無変換キー」などが無く変換効率が落ち、日本語の「。」「、」その他いくつかの日本語独特の約物も入力がしづらく、入力速度はJISキーボードと比べれば落ちる)。なお英語圏で製造されるUS配列やUK配列のキーボードは、そもそもひらがな(あるいはカタカナ)がキートップに一切表示されていないが、ローマ字入力方式で日本語が入力できる。日本人でも一部にUS配列やUK配列を使用する人もいる。最初にUS配列やUK配列でタッチタイピングを覚えた人はそのままの配列を使い続ける傾向があり、文字キーの個数がJISキーボードより少ないシンプルさを好む人や、主にシステム開発エンジニアなどコーディング(プログラミング)のためにキーボード使うので日本語をあまり入力せず、コーディングの効率を考慮していくつかの記号や括弧の配置からUS配列やUK配列を選ぶ人もいる。
キーボードコレクション(歴史的なキーボード)キーボードコンピューターのキーボードとアクセサリーThomas S. Mullaney: "The Forgotten History of Chinese Keyboards", IEEE Spectrum, (28th, May 2024) - 中国語入力のキーボードの歴史